F1遅報レース雑感

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 今年も鈴鹿のF1、日本GPが終わった。台風の直撃に伴い、土曜日のセッションが中止となり、日曜日に予選を行うという誰も予想しなかった事態。でも、日曜日は朝から予選、午後には決勝といったF1ファンにとっては思っても見ないような展開となった。

 今回は琢磨に絞ってコメントをしたい。結論から言おう、この結果に満足をできるのか。予選4番手、そして決勝も4位入賞、こんな結果に満足してはいけない。琢磨は並々ならぬ決意でここ鈴鹿に挑んだはずだ。台風によるコンディション悪化などはあったが、それはどのドライバーも同じだ。

 確かに、予選は中国GPの決勝結果順に並ぶため、プレクオリファイ出走が早かった琢磨は不利だ。でも、その逆境の中、バトンを上回る予選四番手琢磨はもぎ取ったのだ。決勝は完全なるドライ。琢磨は是が非でも、トップに立たなくてはいけなかった。無茶な話ではない、無理な話でもない、琢磨はそれができなかった。それどころか、チームメイト予選5番手のバトンにまで抜かれてしまう。バトンは2ストップで琢磨は3ストップ。序盤の展開、琢磨はバトンに抑えられてしまうが、そのバトンにスタートで抜かれたのは琢磨だ。この時点で、琢磨は得ることができた母国での表彰台を自らの手で失ってしまうことになる。

 正直に言って、私は琢磨のファンであるし、今回も琢磨を応援していた。でも、デビューイヤーや突然参戦の昨年にあったような感動はない。我々は、琢磨にこんなところで満足してもらっては困るのである。これまでの日本人ドライバーを上回るだけでは困るのだ。サッカーのナカタや、メジャーのイチロー。琢磨は彼らに並び、そして超えていってもらいたい。そう願うのならば、今回の鈴鹿の結果には満足できないはずだ。我々は琢磨のチャンピオンになる姿だけをイメージしている。母国での勝利、表彰台は、その第一歩なのである。

 まだ、ブラジルが残っている。今日の日本GPの結果をどうとらえるか、そしてなにができるのか。今は、琢磨を見守るしかない、そして記録にも記憶にも残るような結果がほしい。がんばれ琢磨。