はてなってユーザを選んでる、気がしてた

 日経のサイトにはてなの近藤社長のインタビューが載ってた。

はてな流の拡大路線とは・近藤社長に聞く

「企画力や独創性だけでは勝負できない」――。はてなの近藤淳也社長が1年半の米国滞在から帰国し、本社を東京から創業の地である京都に移転して4カ月。自社開発路線を修正して他社との共同開発に取り組み、一般ユーザーの声を開発に取り入れるなど、早くも変化が見え始めた。東京オフィスを訪れた近藤社長に、はてなが何を目指すのかを聞いた。

 はてなってユーザを選んでる気がしたんですよね。いや、別に実際に選んでる訳じゃ無くって、サービス自体がある程度リテラシがないと使いやすくない、っていうか使ってみる気がしないって感じ。で、それ自体は全然悪くないし、逆にあこがれる位なのですが、近藤社長のこのコメントで今後はてながどこに向かっていくかが猛烈に気になります。

 現在はてなの登録ユーザーは80万人程度、月間のユーザー数は1000万程度ですが、企業として成長するためには利用者をもっと増やしたい。ただ、ブックマークする人や日記を書くコアなユーザーは限られます。


 そこで、当初は「登録ユーザー1000万人」を目指すといっていましたが、帰国後「コアユーザーである登録ユーザー300万と、はてなにアクセスするユニークユーザー2000万人」というふうに修正しました。登録者数はもちろん増やしたいですが、そこで生まれるコンテンツももっと幅広く使ってほしいという意味です。

 ビジネスというか会社の方向性を考える際に、数字のインパクトってとっても重要で、ましてや数字しか理解できない人と話すことが必至な状況では、絶対に持っていなくちゃいけない武器なんだよね。自分たちだけで完結するようなビジネスの大きさだったらいいんだけど、やっぱそれじゃ何も変えられない。
 みんながそうとは言わないけど、会社作って社長になってる人たちって、『何かをやりたい』とか『何かを変えたい』っていう考えを持ってる人が多くて、近藤社長とかはその最たる人物なんじゃないかな、と。そうなるとやっぱ、ビジネス的にある程度の規模を必要とするってのは絶対にわかってるだろうし、その為に今何をしなきゃいけないかをわかってると思うんだよね。

 でも、登録ユーザを今の4倍弱にするってのは、ある意味ユーザの層を広げるって言うか、たぶんはてなが今まで手を出していなかった領域のことを考えなきゃいけないんじゃないか、と。
 ただ、1000万人とかだと、もう絶対的にmixiみたいな流れにしないといけないわけで、いくら何でもそこは譲れない。で、300万人っていう数字にたどり着いたのでは。あああ、それでもやっぱチャレンジングだよなぁ。
 今は特に社会の、「ナイフが悪い」的流れが中心になってる気がするから、はてなのエッジが効いたサービスのままだと300万人って結構敷居が高い気がします。それだけに、はてながどういった姿勢・方向性を出すかが気になるわけです。

――サービスの方向性が変わりませんか?

 このくだりで近藤社長は「これまでと方向性が変わるわけではありませんが」って言ってるけど、少なからず外部から見れば『方向変わってるよ!』っていう結果になると思う。それを、如何に自分たちで理解して納得できるか、そしてどう成長して結果を出していくのか。その過程で、近藤社長とはてなという会社がどう変化してゆくかに期待したいと思います。

 でもね、それでもはてなはユーザを選ぶサービスを出し続ける気がするよ、うんうん。やっぱ、すごいなはてなって。