16.「学友を生涯の宝に」人脈形成支援型ネットワークシステムの展望
児玉太郎(ヤフー)
・1999年入社
・ソーシャルネット事業部 企画部長
・440億pv/month
・アクティブID、2257万、、、
・インターネットポータル事業
・150のサービス
・コンテント列(トップ左サイド)の奪い合い
・一覧にも載らないサービスが、、、
・従来のインターネットサービス
・Web1.0
・サイトが縦割りになっている
・トップページから下る形でコンテンツを閲覧する作り
・ヤフーもその作りだった、今でもその作りのコンテンツは多い
・情報がエディトリアル(編集コンテンツ)である
・人の手を使ってコンテンツが編集されている
・情報提供元から配信される情報を整理して表示
・情報への到達手段が能動的である
・サイトにたどり着くための手段は検索
・近年の進化
・縦割りのサイト作りが、より便利に、簡単に
・Web2.0的サイト開発手法
・一言で言うと「色々組み合わさってる」、マッシュアップ、Web API
・Yahoo pipes、これ面白いなぁ
・集合知を情報の核に
・結果情報が増えたため、情報到達手段として「受動的」の登場
・データ分析型レコメンドエンジン、Amazonとか
・ソーシャルレコメンドエンジン、人脈を活用した情報到達手段の提供(自分の人脈による口コミ)
・プラットフォームの多様化
・機能毎の役割分担がインターネット業界全体で進んでいる
・様々なプラットフォーム、コンテンツ、マネタイズ、システム、データ(アイデンティティ、人脈)
・人脈プラットフォームの可能性
・人脈プラットフォーム
・誘導プラットフォーム(トップ、検索)、認証プラットフォーム(Yahoo id)、課金・決済プラットフォーム(ウォレット)、広告配信プラットフォーム
・ソーシャルプラットフォーム
・人格(アイデンティティ)プラットフォーム
・人脈伝播(バイタリティ)プラットフォーム
・人格の確立、自分が誰なのか
・人脈の管理
・人脈伝播網の活用
・人脈フィルタリング、増えすぎてくると整理が必要
・人脈アクセスコントロールリスト(ACL)、自分の情報の公開を制御
・人脈伝播(バイタリティ)プラットフォームの技術
・ヤフーの場合、ユーザ数が膨大、2000万ID、、、
・バイタリティプラットフォームは、全ユーザ分のあらゆるアクションデータを蓄積
・ユーザが、自分のつながりの新着確認ページにアクセスすると、人脈プラットフォームからつながりを挽いてくる
・挽いてきたつながりで、バイタリティプラットフォームに「検索」をかけ、結果を表示する
・スケールが恐ろしい、、、ちょっと逃げ出したくなるかも、エンジニアとして、、、
・学友を生涯の宝に
・情報格差社会と知識の平均化
・情報格差社会、インターネットの活用法を知ってる人と知らない人、たくさんの情報の中から、目的の情報にたどり着ける人とたどり着けない人
・人脈がもたらす情報への効率的な導き、レコメンドとフィルタリング
・知識の平均化、新聞の斜め読みをしなくなった、本を読まなくなった、便利な反面、おなじものを同じように知ることによる知識の平均化が深刻
・人脈がもたらす知識の多様化、が必要なのでは
・学友を生涯の宝に
・学友は、生涯の宝になる人脈の種、学校は学びを得るためだけでなく、人脈を形成するための場である。ここでの人脈形成が「情報格差社会」の中で力強く生きる糧になる
・学校による人脈形成支援の必要性
・希薄な人脈形成欲求
・海外では日本に比べて母校に対する忠誠心や愛が強い
・特に、大学を、就職するためのプロセスだと考えている学生が多い
・同級生よりもバイト仲間、つまり友達しか作れていない
・国際競争力の低下
・少子化、国際競争力を保つためには、つながりを強化し助け合うべきネットワークの形成が不可欠
・ヤフーのオープン化戦略
・縦割りの限界
・餅は餅屋的に
・ヤフーのプラットフォームの開放、独自の専門サイトも使えるように
・
・学内システムの共通プラットフォーム化
・学校毎に行われる独自システム開発、、、
・せめて、人脈形成支援システムなどでは、学校間のシステム連携が必須
・人脈は生涯を通じて苦労なく管理できるべきであり、在学中しか活用できない人脈形成支援システムでは不十分
・人脈は組織を越える
・大学も共通のプラットフォームを使っちゃえば?
・ヤフーに替わるものがあるかどうか分からないけど、、、
・人脈の管理が現在はシステム的には不十分
・ヤフーアカデミックにおける取り組み
・Yahoo!メール Academic Edition、大学のフリーメールとして
・在校生、卒業生、教職員のコミュニケーション送出、卒業後も、インフラ無償
・人脈プラットフォーム連携
・メールだけではなく、ソーシャルなサービスも
・学内検索、学内で閉じたACLも
・人脈形成支援を行う上で必要な機能の提供
・サークルやゼミなどの、コミュニティ人脈形成支援機能の提供
・人がやらなきゃいけないことを極限まで減らす、情報を共有させる
・ヤフーが考えてること
・これまでの、ナンバーワン戦略の弊害
・マーケットインとプロダクトアウト
・マーケットイン、ターゲットを定め、求められている機能を調査し提供すること、顧客視点
・メリット:何をやればいいのかわかりやすい、効果が得られやすい、手堅い
・デメリット:想定の範囲内、イノベーションが生まれない、大変貌しない
・プロダクトアウト、論理や思想、技術などを軸に提案すること、事業者視点
・メリット:それまでに市場に存在しないような何かが生まれることがある
・デメリット:頭を使う、関係者が一丸となるのに時間がかかる、リスクが高い
・ニーズを満たすのではなく、ニーズに気がつかせてあげること
・人脈関連も、こちら側から提供して終わりじゃなくて、ユーザに考えさせる
・縦割りのヤフーが、横串を提供、社会に対する還元
Q.提供しているストック情報の提供との関係は?
A.web1.0的な情報だとかサービスだとかはもちろん使える、本物は本物。本物を育てるには、力やお金が掛かる。これまで同様必要。ただ、技術が変わっているので、それらをうまく組み合わせて
Q.人に見せたいものと、見せたくないもの、つながるものと、つながらないもの。匿名性と人格・人脈ネットワークに対する考えは?
A.本来人脈上では発言できないものが、匿名性によって活きる場合もある。匿名と、人格への紐づけを行わないということは別。匿名性は守るシーンもあるはず。人格の使い分けは実装すべきだと考える。
Q.局所的な平均化については?
A.確かに発生してしまうが、それらをコントロールできる仕組み(facebookでは、誰々の情報を抑制など、スライダーをつかって)を実装すべき、細かく調整できるように。ただ、日本人はカスタマイズが不得意(無関心?)。簡単にできるインタフェースを提供を検討したい
Q.パソコン&ネットで人が色々退化してる、人脈形成の重要な能力を奪ってしまうかもしれない?
A.情報収集の時間を極端まで減らす、そして無にする時間を人に提供したい。下手したら、Yahooは1日3時間までとかで、使えなくなるとか(すばらしい)。Yahoo安眠(笑)。