パネルディスカッション1「ソーシャルメディアの弱点 徹底討論」 #サミット

※注、あくまで私の個人メモだからね、いえーい

パネリスト
高広伯彦氏 株式会社スケダチ代表取締役/コミュニケーションプランナー
中尾孝年氏 株式会社電通関西支社 クリエーティブ局
森永真弓氏 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 上席研究員

モデレータ
徳力基彦 アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 代表取締役社長

・デメリットを中心に話す
・その辺りを含めて登壇者自己紹介

高広
・ソーシャルメディアの可能性
・「人と人と人と人と、、、、人がつながるメディア」と2年くらい前の宣伝会議で140字で答えた
・でも、違うと感じている
・ソーシャルグラフ的には人と人のつながり
・ソーシャルメディアの枠では、コンテンツとコンテンツのつながり、サービスとサービスのつながりと考えるべきでは

森永
・ソーシャルメディアで最近楽しい話し
・食べログの話がキテる、悲しい
・食べログの☆しか見てない自分の立場からすると悲しい
・悪貨が良貨を駆逐
・自分がレビューをバンバン書けばいいじゃないか!

・AKB48、マジすか学園
・Wikipediaの解説が素晴らしい
・ファンの心意気が素晴らしい
・熱いWikipediaを見て、心意気が前向きなものは素晴らしいと感じた

中尾
・電通関西支社クリエーティブ局
・CMを作ってきた
・ソーシャルメディアについてはそれほどリテラシーは高くない
・AKB江口愛実の仕掛け人
・あまりマニアックな視点でなかったから、あんな展開になったのかも
・ソーシャルメディアとテレビがうまく棲み分けできたから
・テレビ→ソーシャルメディア→テレビというサイクルがあったから
・テレビ側の視点からすると、ソーシャルメディアが無ければあそこまで盛り上がらなかった

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徳力
・ポジティブな話しはそれくらいにして、ここからは弱点の話しを
・ソーシャルメディアの弱点を一つあげるとしたら何ですか?

中尾
・感情的かもしれないけど
・胡散臭い
・社内ではSNSの話しを魔法の呪文のようにプレゼンする
・そんなんだけでかわるわけないやん
・あたかも、凄いもののように話すのは
・効果測定の読み取り方も胡散臭さを感じる
・PVをテレビの視聴者数に換算、費用を換算
・不特定多数か、興味がある人に出すのかなどなど

森永
・胡散臭さについて
・マスをやられている方は、必要以上にWebに怯えている
・もっと堂々と構えていればいいと思う
・テレビとテレビとを繋ぐ役割としてソーシャルメディアは使えるけど、それ以上の話しではない
・ネットを必要以上に叩いている人たちの影響を受けすぎじゃないかな

高広
・二人の話を聞いてて思ったのは
・ソーシャルメディアの弱点は、ソーシャルメディア業界の弱点
・口が悪いことはよい
・それより悪いのは、頭が悪いことだ
・ネットは新聞を殺すのか、とか
・対決論は物事を二つに分割するしかなくなってしまう
・何と違うのかという、話をしてしまう
・ソーシャルメディアマーケティング業界最大のバズワード:ソーシャルメディアは魔法の杖じゃありません
・その言葉をそのまま使ってしまう
・本当に自分の頭で考えて、語れ

森永
・ソーシャルメディアに弱点があるのでは無く、人にある弱点が表に出てしまう
・ソーシャルメディアを一つの側面で見てはいけない
・いろいろな側面をもっている
・既存組織の中にはめ込もうとする、広報だとか宣伝だとか
・サポート部門でもあり、営業部門でもあり、宣伝部門でもあり
・ソーシャルメディアの属人性の高さが、企業での導入する際の難しさになっている
・ソーシャルメディアによって組織に対して変わることを迫っている

高広
・組織の話し以前に、ブランドのアイデンティティ、そういうものを持っている企業はぶれない
・日本の企業にはブランドがハッキリしてない
・その部分がソーシャルメディアで明らかになってしまうのかも

・ソーシャルメディアの弱点
・村化しやすい、タコツボ化
・キャンペーンなどをやると一気に上がるけど、後が続かない
・一定のコミュニティにしかリーチしていない
・タイミングをずらして、対象をずらしてやらないといけない
・コミュニティとコミュニティを繋ぐ人でボトルネック
・そういうときに広告が活きる

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徳力
・先ほどの弱点を乗り越えるには何と組み合わせることが必要ですか?

中尾
・だからテレビと相性がいい
・全然関係ないコミュニティに同時に情報を投下できる
・弱点を補完できる
・テレビは深掘りできない
・テレビとソーシャルメディアはいい関係になる

・江口愛実の件
・まずマスに流す
・マス情報の中に、この企画のヒントを埋め込んでおく
・顔のパーツ、誕生日、プロフィールの特徴、それらのネタにちりばめておく
・それがソーシャルメディアのなかでみんなが明らかにしてゆく
・自分が見つけたことは言いたがる、拡散
・そしてマスがわがそれに気づいて、さらに報道


森永
・時間軸
・ソーシャル、マスの組み合わせで時間軸をずらす
・AKB村、B級ネタ村、そこをうまく繋いだらもっと凄かったのでは

中尾
・全てをコントロールするのではなく、流れに身を任せることも必要
・思った以上に早く明らかになってしまった
・24時間くらいで気付き始めた
・本来2週間くらいで考えていたのだが、想定外
・AKB48推し面メーカーは、全部美人になっていたら叩かれた
・コントロールしなくてよかった
・秋本さんが許可してくれたから実施できた

高広
・PRはネタ作り
・目標販売数を少なめにして、超えたことでニュースにできる
・AISASの最初は広告ではなくPRにすべき
・人は自分の気になる情報を取り入れる
・最初から広告だと受け入れられない人も多い
・PR→広告→PR、その基盤としてソーシャルメディア、拡散性が上がる
・広告はトラフィック量が一気に増える、Webにアクセスできなくなるとか
・仕込んでる最中に広告を出しすぎてはいけない
・広告は露出量をコントロールできるのだから

徳力
・アップルとか典型的
・発表会、ソーシャルメディア、広告と流れていく

森永
・原発にアシモをおくれ
・ホンダのソーシャルメディアが謝った
・ネタで話していたことにちゃんとレスポンスがあった
・西濃運輸の謝りまくりアカウント
・一日中謝りすぎ
・西濃運輸を応援する人たちが現れるソーシャルメディア

・逆に悪い想定外
・柔軟な体勢が作れてないし、許されていない
・コミュニケーションミスの齟齬は大したことない、ちゃんと理解してもらえば大丈夫
・しかし、商品が原因で発生したミスは本当に大変
・そんな企業さんなんだから、ソーシャルメディアのミスの話とか大したことないと思う
・JCASTに載せられると大変だけど、2chスレまとめくらいならどうでもいいじゃないか
・周りが騒いでしまうのを真に受ける

高広
・結局、ソーシャルメディアのせいになっちゃう
・ソーシャルメディアで問題になっていることの元は、ソーシャルメディア外で起きていること
・単純にソーシャルメディアで可視化されているだけと理解してもらいたい

森永
・企業としてのポリシーとして認めるかどうか、その辺りをキッチリと作ることが重要

高広
・ソーシャルメディアポリシー以前に、ブランドをちゃんと確立すべき

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高広
・マーケティングにおける囲い込み戦略
・ソーシャルメディアでも同じ事をやろうとしている
・実は、囲い込まれ戦略
・エンゲージメント
・ユーザーがエンゲージメントする話しばかり、企業がエンゲージメントすることを考えなければならない
・インタラクション
・ネットが入ってきてから運用という新しいコストが入ってきた
・予算の考え方を変えなければならない
・導入までの時間がもの凄く短くなったこともある

森永
・アイスの実の時の話し
・アメーバ、mixiでも流行っていた
・FacebookやTwitterだけではない

高広
・刺さる広告
・ソーシャルメディアを活用する広告ではコミュニケーションが発生する広告でなければならない

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徳力
・企業の担当者など、個人個人が意識した方がいいことは?

中尾
・元々のクリエイティブ分野の人たちの特権を、全く違う部署・人などがやってきて侵してしまうと感じている
・変な縄張り意識をもたず、心のクロスメディアを心がけるべきだ
・とにかく相手のことを知る、聞く
・そして自分からもいろいろ教える

森永
・楽しそうにソーシャルメディアを使っていることを見せること
・詳しいからこそ、楽しそうに使おう
・親とか親戚を、ソーシャルメディアに誘い込むとか

高広
・(様々な問題を)解消しようとしないこと
・待ってたら起こる変化は頑張らない、待っておく
・今の変化のことよりは、将来起きる変化のコトを考える
・待つ
・人をコントロールするよりも、自分がコントロールすることの方が容易
・クライアントの担当者が社内で目立つようにする、いろいろな評価が変わる

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 個人的には森永さんの、最後の言葉が響いた「楽しそうに使う」、これは重要だ。あと、高広さんの「変化を待つ」というものも。そして中尾さんの「お互いの得意分野を組み合わせる」。当然の話ばかりでもありながら、なかなかできないことばかり。なんか、足掻きまくってもしょうがないよね。

 最初は空中戦になるのかと思いきやちゃんとまとまった。今日のイベントは本当に価値があるモノになりそうだぞ。