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2007年7月20日

遠くの空に消えた

カテゴリ:Movie

 AMNのメルマガか何かで、映画の試写会にブロガーが参加できるとのことで行ってきました。観た映画は「遠くの空に消えた」、かの行定勲監督が構想に8年間を費やした完全オリジナル、懐かしい誰もが感じたことのある風景と想いを見事に体現した作品です。出演は神木隆之介、大後寿々花、ささの友間、小日向文世、大竹しのぶ、三浦友和。

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 舞台は20年ほど前、都会からは遠く離れたのどかな田舎のとある村、空港建設を進めたい国とそれに反対する住民。新たに空港建設の責任者として送り込まれた楠木雄一郎とその息子の亮介、二人がその村に訪れるところから物語は始まる。亮介は村の小学校に転校、クールでいかにも都会っ子の彼は瞬く間にクラスの女子の人気者に。それまでクラスの女子の人気者だった公平は、意を決し亮介につかみかかる。つかみかかるとは言っても子供の喧嘩、つかみ合った拍子に坂から転げ落ち肥溜めに二人は落ちてしまいそのことをきっかけに二人には友情が芽生える。そんな二人が肥まみれで走り回っていると、空に向かってなにやらつぶやく少女が現われる。「君たちはUFOの存在を信じる?」、二人とヒハルとの最初の出会いだった。この映画は、その三人とたくさんの子どもたち、そして様々な価値観と現実を持った大人たちの物語だ。

 私自身、愛知県の片田舎の出身と言うこともあり、また、この映画の舞台となっていた帯広に、つい数日前に滞在しており、北海道独特の広がりのある風景と麦畑はなぜか自分のこどもの頃のような懐かしさを感じた。冒頭のシーンで大人になった亮介役を演じた柏原崇が降り立った空港、そう建設反対された空港は、私が使った十勝帯広空港ではなかったものの、田舎にある空港はどこも同じものだろう。空港のような広大な施設建設には様々な影響を及ぼすものだ。その代表がこの物語の背景にある土地の問題。いくらお金が手にはいるとはいえ、それまで永く住み慣れた土地から離れるという行為は、誰でも躊躇しまた譲ることができない事でもある。そして、そんな問題に振り回される子供は、いつだって無力にならざるを得ない。

 しかし、この映画ではそんな無力な子どもたちが立ち上がる。
「奇跡って待ってても起きないんだろ? だったら俺たちの手で起こそうぜ!」
自分たちにできること、自分たちがしなければならないこと、そして、自分たちがやりたいこと。小学生も高学年になると、色々考えた上での振る舞いができるようになる。それに加えて、やりたいと決めたらやり遂げてしまう行動力。その二つが重なりあう彼らがいたからこそ創り上げることができた映画なのだろう。

 この映画はメインキャストが全員鮮明に印象づけられる。神木・大後の両名はともかく、公平役を演じたささの友間はあまりにこの映画に自然にとけ込んでいる。彼の存在が、数々の映画やテレビに出演している二人を際だたせ、軸となる三人を創り上げていると言って過言ではない。また、この映画には子供と同じ価値観を持つ大人がいることがキーとなっている。鳩と暮らす赤星役を演じた長塚圭史、そして、生物学者で公平の父親役を演じた小日向文世、この二人がいたからこそ子どもたちは自分たちを信じることができたのだ。もちろん大人たちもきっちりと物語を創り上げている。空港建設を反対する地主で威圧感のある天童役を演じた石橋蓮司、この物語の皆が集うBAR「花園」のママを演じる大竹しのぶ、空港建設の責任者として赴任した、クールで現実主義の雄一郎を演じた三浦友和。この三人以外にも、公平の母親役を演じる鈴木砂羽、子どもたちと同じ心を持ち合わせる亮介・公平の先生役を演じる伊藤歩、強面で他を威圧する建設反対派の田中哲司等が脇を押さえる。大人になり再びこの地に降り立った亮介役の柏原崇、この物語のファンタジーな舞台を演出する上で重要な役割を演じた、台湾の実力派俳優チャン・チェンの存在も重要だ。

 140分を越える大作、しかしその長さは感じさせない作品だ。丁寧に進む物語、同時進行で訪れるファンタジーなシーン、広大な北海道の地を存分に切り抜いた映像。現実の様々な問題に直面する大人もかつては子供だった。いい思い出、よくない思い出、やんちゃな思い出、様々な思い出があるとは思うが、この映画を観れば子供の頃の考えのよい点を感じることができるはずだ。もちろん子供にも観てもらいたい、都会の子供にとっては広大な自然で遊ぶ機会はどんどん減ってきている。そんな子どもたちに、子どもとしての本能を呼び起こすことは間違いないだろう。先の映像の美しさも加え、是非とも映画館の大きなスクリーンで観てもらいたい。そして、この夏休みには広大な自然で走り回ってもらいたい、子どもも大人も、、、。

Sei5.Hirota(D4K internet media)

監督・脚本:行定勲
出演:神木隆之介、大後寿々花、ささの友間、小日向文世、鈴木茶砂羽、伊藤歩、長塚圭史、田中哲司、柏原崇、チェン・チャン、石橋蓮司、大竹しのぶ、三浦友和
8月18日(土)より渋谷東急ほか全国松竹・東急系ロードショー

USEN試写室, 2007.07.19

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 と、なんだか無理してまとめてみました、いやまとまってないなぁ。
 とりあえず、神木君が出るというだけの予備知識で観たのですが、物語は意外とすんなり入ってきました。というのも、舞台が帯広ですから。ええ、帯広は火曜日まで居たのですよ、日本唯一の24時間耐久レース、十勝24時間レースを観戦していましたからね。なんというか、初北海道だったわけですが、あの広大な畑にやられました。しかも、稲じゃ無くって麦なんだもん~。おー、ビールビール~! で、空港建設反対って、おい反対したら俺らレースに行けなくなるじゃないか! っていうか、空港がなければこんな所にサーキットなんて建設されなかっただろうなー、とか自分のエゴ丸出しな事も頭にあったのでそりゃもう感慨深い。映画の冒頭で空港はできてしまう訳なのですが、その間を埋める想いは大人なら誰でも分かるはず。子どもはどうだろー。夢を見ろー、がんばれー、あそべー、けんかしろー、でも肥溜めには落ちるなー(笑)といった感じでしょうか。肥溜めなんて無いよなぁ、都会には。んーとね、結末は書かないけど、あの短い最後のシーンで俺は泣けたね、10年以上の歳月を一瞬で埋めることができる重要なシーン。隣にうちの若手ADが居たからわんわんはいけないけど、じんわり来ちゃったねー(本当)。

 で、この試写会はギャガ(USEN?)の試写室で行われたわけですが、すげーの試写室が。できたばかりのミッドタウンの34階とかにあって、ただでさえ初ミッドタウンなのにしかも一般人が決して入ることはない試写室ですからね。椅子もふかふかー、足もゆっくり伸ばせる快適シートで観る機会なんてそうそう無いでしょうな。で、試写室を出た後の夜景がスゲー、エロー、東京タワーだよ! 宇野さんさすが! もうこりゃ上場するしかないわ(無理です)、とかどうでもいいことを考えてみたり。そんな機会を与えてくれた、制作のギャガ様とPR担当のEA様そしてAMN様に感謝感謝。また、ぜひ企画してくださいねー。

 ちなみに、ブロガーは私たち以外にも何名かいらっしゃったみたい。っていうか、超大物アルファーブロガーの名前がありました、、、。受付で「ブロガーなので(?)、この重厚な受付をモブログしてよいですか?」と訪ねましたが、「事前に許可を頂いておりませんので、、、」と緩やかにスルーされちゃいました、はずかしー。なんだか映画の評論家やらライターさんやらが居て緊張感バリバリでしたが、いつでも招待されるブロガーになるべく、とりあえず私もβブロガー(?)目指して猪突猛進です(??)。ちなみに、火曜日まで帯広(十勝)にいて、下北沢に戻り、木曜日に六本木でこの映画を観て、そのレビューを書いている今は東京から京都に向かっている新幹線の中、、、。





投稿者 ymkx : 2007年7月20日 09:38 |