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2008年2月14日
GIDと企業の採用
カテゴリ:廣田西五的<性同一性障害>「就職内定取り消しは違法」と損賠提訴@毎日新聞
「性同一性障害理由に内定取り消された」女性が静岡の会社を提訴@産経新聞
性同一性障害で内定白紙と訴え@産経新聞
難しい、応募した方は「性同一性障害(GID)の問題」で内定を取り消されたと主張し、会社側は「書類の身元保証人欄が代筆だったことや、当初は戸籍上の性別を偽っていたこと」により内定を取り消すに足る理由と主張している。このニュースの情報だけでは分からない点も多いのですが、身元保証書って入社直前に提出した入社承諾書と共に提出したのでしょうか? 身元保証書って取るのが一般的なんですね(ex. 身元保証書に関する文例集)。ウチの会社、一度も出してもらったことないや、、、(そりゃ逃げられるわ、いろいろ)。手元の文例集でも、身元保証書を取るのが一般的なようですが、保証人本人の署名捺印が当然ようですね。そりゃ、本人が勝手に作っちゃ意味が無いよなぁ。
んー、要は会社側が「性同一性障害(GID)の問題」を理由としてで内定取り消しをしたかどうかという話しだから、会社側が彼女を特別扱いした選考をしたかどうかと言う部分がポイントなんでしょう。たとえば、他のスタッフを採用した際に「身元保証書」を本人が書いてる例があったりしたらまずいですよね(っていうか、そもそも保証人本人が書くのが必須でしょうけど)。なんで、この応募した方だけそこがダメなの? みたいな。この会社の他の社員が全員本人が書いていない身元保証書を出しているとなると、彼女を特別視しているとはならず、信用できない行為と判断される可能性もあるのでしょう。っていうか、ウチの会社も身元保証書ちゃんと取ろう。
でもって、もういっこ、これは履歴書などには戸籍上の性別を書いていないという点だけど、これは極めて難しい。基本的に性別を偽ることは理由によらず、信用できない行為なのでしょうけど、基本的に性別を偽るということはそれなりにデリケートな問題を抱えているわけで、そう言う意味で裁判所がどのような判断を下すかは興味深い気はします。
で、会社側というか社長さんはこの件について逃げも隠れもせず自社のWebに自らの主張を掲載しています。デザイン会社というかWebも手がけられている会社なので、自社のトップページに正直に主張を掲載しているのは勇気ある行為です。というか、ちょっと考えれば周りで噂されてしまうのがオチなので、早急に主張を掲載する行為は当然とも言えますね。ちなみに、このニュースに対する反応は会社側を支持するコメントが多いように思われます(Yahoo!のこの記事のブログ、を見た範囲でですが。あ、mixiも見てみましたけど圧倒的に会社側を支持するコメントが多そう、、、)。
ちなみに、ウチの会社だったらと想定すると、、、たぶん、本人が面接の時にちゃんと話してくれただろうな。ウチの場合面接っていっても雑談的なものが多いし、クドイほど「あなたの最終到達目標はなんですか?」みたいな話しを散々対象者から聞き出すから。人間的、能力的に十分なら、性別云々なんて全くどうでもいい話だと私は言い切れます。ただ、こればかりは会社というか社長さんによって判断が分かれるでしょうね。GIDに対する理解がある社長さんでも、性別を偽った行為に対して批判する方も当然居るでしょうから、、、。
どちらにしても、この裁判は展開を見守りたいと思います。
投稿者 ymkx : 2008年2月14日 13:51 |