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2009年3月16日

変化する顧客をとらえるWOM(クチコミ)マーケティング

カテゴリ:イベント

2009年03月16日(月)
18時00分 ~ 20時50分
渋谷区立商工会館2階「大研修室」
ネットの普及・進歩とともに数年前から話題のWOM(Word Of Mouth:クチコミ)マーケティングですが、広くビジネスにインパクトを与えると期待されています。2008年末に発足したWOMマーケティング協議会設立準備会(http://womj.jp/)の世話人・発起賛同人の中心メンバーを招き、キーノート・スピーチとパネルディスカッションを行います。広告、PR、メディア業界を代表する豪華パネリスト(WOMのパイオニア)が、WOMマーケティングとは何か、WOMの可能性と課題、やっていいこといけないこと、そして変化する顧客とどう対話していくかについて、マーケティングとビジネスの視点から話します。ブログやSNSでのWOM、WOM時代の顧客・市場、企業におけるWOM戦略などを、日本の事例や海外の動向を交えて議論します。
井上一郎氏(株式会社アサツーディ・ケイ)
藤代裕之氏(エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社)
本田哲也氏(ブルーカレント・ジャパン株式会社)
四家正紀氏(株式会社カレン)
本荘修二(XSHIBUYA代表)<モデレーター>

キーノート
藤代さん

・WOMマーケティング協議会設立準備会
・2008年2月のPR系ブロガー懇親会が起源
・毎月1回の勉強会
・年末に設立準備会を設立
・3月19日にガイドラインについて考える勉強会
・クチコミは、インターネットに限らず様々な種類のモノを含む
・発起賛同人、たくさんになってきた
※ああ、おれ入っちゃってるんだよなぁ
・ネット系の会社が多い、事業者も入ってる、とにかくクチコミに関わる人がたくさん
・ガイドライン策定に向けて競技を行っている
・個別の話しじゃなくて、大枠の奴


パネルディスカッション
モデレーター
・本荘修二(XSHIBUYA)
パネリスト
・藤代裕之(NTTレゾナント)
・井上一朗(ADK)
・本田哲也(ブルーカレントジャパン)
・四家正紀(カレン)


・発言は個人的な見解

・井上さん、第一クロスコミュニケーション局長
・本田さん、PR会社

・クチコミマーケティング
・オンラインもあれば、オフラインもある
・クチコミをビジネスチャンスに活かすもの

本田さん
・オバマ大統領の勝利、史上最大のクチコミ
・非常にダイナミックの例
・大統領選の時にはPR会社を使う
・オバマ氏自体の価値もさることながら、うまくアピールできた
・620億円の献金、ほとんどが個人の献金、ネットを使った
・30ものソーシャルメディアを使った
・マケイン氏のネット露出に対して5倍から10倍
・如何にいいものを広げるか

・クチコミが世の中を変える、その減少のうちの一つ

四家さん
・クチコミは言葉があった頃からはじまった
・ビジネスでも使われてきたはず
・発言をする場が充実してきた
・可視化されてきた
・飲み屋で話すのと、ネット上で書き込みを行うのでは全くインパクトが違う
・情報の伝播
・デバイスの充実、低価格化、ビデオカメラなど
・テレビなどの今まで宛にしていた大手メディアの情報だけではダメだと、そういう考え方が出てきた

藤代さん
・クチコミが可視化されると怖い
・Googleで8万件ヒット
・検索エンジンで表示される情報を鵜呑みにされる
・気付かないうちに評判を落としているのかも

井上さん
・昔ならマス媒体
・でも、最近は落ち込んできてる
・議論が10年前と全く違う
・10年前もクチコミのインパクトはあったけど、ボリュームは小さかった
・でも、最近は認知・比較検討共にクチコミの占める割合が大きかった
・クチコミ、ブログとはなんなのか? ユーザの代表なのか? もはやメディア的なブログもある
・まずは現状の課題を整理することが重要

・アメリカはPR市場が日本の10倍

本田さん
・広告に比べてPRは理解に個人差がある
・public relations
・日本は大きな広告代理店とメディア、ナショナルクライアント、この構造の中でPRの入り込む余地がなかった
・国民性・お茶の間の違い、TV CMで認知する、アメリカは都市圏の問題からちょっと違う
・PRは日米で全く違ってる
・PRとクチコミは相性が良い
・お金をもらってクチコミする、それは無い
・いいものを伝えたいという心理
・PRの考え方は日本で遅れている
・可能性は増えてきている

・ブログはメディア化していて、ユーザの代表とは異なってきているモノもある
・今後のブログマーケティングは、今後どうなっていくのだろう

四家さん
・ネット上のクチコミに限定、CGM
・一番手軽なモノは掲示板、2chでも色々なことが起きている、商品別の掲示板、それを買うときに悩むジャンルのモノ、家電・コスメ・就職
・2004年以降のブログの登場、個人の情報発信のツール、強力な人がどんどん力をつけてきた
・ブログの最大のポイントは、書きやすい、情報発信の敷居が下がってきている
・ブロガーというくくりは緩い
・アルファブロガー、日本には200~300くらい、でも1万いるという人もいる、車ぐらいに色々な人が使うモノだから
・既存のメディアに並びつつあるようなブロガーがいる
・そこまで行かないけど、特定ジャンルに響く人がいる
・読者は多くないけど、とてもいい内容を書いてるブログもある
・逆に、スパムブログというモノもある
・これらを一緒くたに語ることが危険
・影響力の強いブロガーは、読者がついてきているので自らを律する動きが出る
・ブロガーリレーションズ、メディアリレーションズの一環、新しいメディアが出来たと考えるべき
・その延長線上に、発信する個人(お客)とのつきあい方
・しかし、お客様ではなく、企業からお金をもらって書いている人もいる
・もっと、攻撃的な人たちもいる、ネガティブキャンペーンなど

・未完成ではあるけど、情報発信力のあるもの
・企業はそれを使えれば理想的だが

井上さん
・クチコミされるための素養
・クチコミに乗って耐えられるほどのバリューがあるか、商品力が無くても有力なユーザーが使ってるか、話題になるような広告展開を出来るか
・BMW、制作費に大量のお金を使い、媒体費をゼロにする、ハリウッドの監督などが作って、クチコミで広げる

・空気って作れるモノ?

本田さん
・PRの役割は、商品認知のみならず、その商品を買いたくなる空気を作るというのもある
・我々を取り巻く情報が増えすぎてる、ほとんどの情報はスルーせざるを得ない
・信頼性は自分たちでは作れない、第三者が創り出すモノ
・だからこそ、信頼性を創り出す第三者のメッセージは必要
・関係を創って維持する、リレーションズ
・あなたを褒めてくれるような人というのは、いきなり出てくるわけじゃなくて、ある程度の期間と関係維持が必要

・ブロガーは自由だから自由に書く、企業はどう対峙すべき?

藤代さん
・どうにもなりません、検索結果の上位に出されても、、、
・取材をする側は自己規制がかかる、ブロガーはかからない
・ラーメンブログ、下手なガイドブックよりも有力な情報、お店からしたらメディアよりもきっちりと付き合いたい
・ファンを如何に結びつけてコミュニケーションするのか

四家さん
・新しいスカイライン
・記者発表をやった後にブロガー発表会、ブロガー八十数名、スタッフを揃えてブロガーの取材を受ける
・車にだけ興味を持っている人だけじゃない、面白いブログを書いてる人もいる、免許持ってない人も来てる、全然押すつもりじゃなかったカーオーディオ等の話を書いてくれたりする
・サントリー
・蒸留所にブロガーを招くイベント、訴求したかったことはこういう環境で作っていることを知ってもらう
・が、ハイボールの記事が出てきた、で、ハイボールイベント、もはやテレビCMでもハイボール
・企業側が伝えたいモノを伝えたい人だけに伝えていてはいけない、ブロガーは自由、どこに目をつけるか分からない
・情報公開の範囲を広げることで新しい何かを発見してもらう、ファンじゃなくても良い
・否定的な書き込み、そういうものは当然上がってくる、正統な批判であればきっちりと受け止めるべき、トラックバックなどで公式ブログからリンクされる
・そういう意見が、公式サイトに上がっているということはこれまであり得なかったこと、でも、それはユーザに取ってはプラスなのかもしれない

・課題は山積み、課題について

井上さん
・ブロガーをメディアと同等に扱う
・記事にするかどうかは分からないが
・PPP
・もし、車を1年貸与だったら、、、悪いことは書きづらい
・黒なのか白なのかガイドラインはない
・新聞は記事に対するガイドラインがある、広告についてもガイドラインがある
・新聞協会、雑誌協会に所属しているようなメディアはちゃんとしてる
・ブロガーは、、、ブロガーに記事を書かせる側がガイドラインを決めているけど、各社まちまち
・自発的じゃないけど自発的っぽく書かせることの問題
・リアルでもあった、しかし、問題になったとしてもあまり知られない
・今は簡単に記録されてしまう
・だからこそ、ガイドラインの策定

藤代さん
・ガイドライン、ガイドラインを策定しようとすると立場がはっきりする
・その時点でどんな問題が有るのかはっきりする
・ホントのクチコミかそうじゃないクチコミか分かる
・接している情報がウソかホントか分からないことは困る
・ビジネスだったらどうなのか、メディアだったらどうなのか、クライアント側も、、、
・プレイヤーが多いけど、消費者側の視点が最重要
・メディアのガイドラインが微妙になりつつあるけど、クチコミについてはガイドラインが全くない状態

本田さん
・活用する上での課題
・クチコミ、クチコミ、って言うけど目的は何?
・なんか凄いらしいからやって、みたいなオーダーがかつてはあった、最近はなくなってきたけど
・一つはチャンネルとしてのクチコミ、低コストで効率よく、広める手段としてのクチコミ
・もう一つはコンテンツとしてのクチコミ、クチコミそのもの、第三者としての声が上がっていると言うこと
・クチコミで広げることは広告でやってもよい
・ホントにクチコミマーケティングをヤルベキなのか?
・本来の目的に戻るべき

四家さん
・マーケティングはトータルで考えなくてはならない
・取り組むことによって、これまでやってきたことが相対化される
・ネット広告に対する疑問、でも、これまでの広告ってどれだけ広告があったって数字取れるの?
・ステルスマーケティング
・ネットコミュニケーションを使うことで、相対化されることが重要
・それぞれの立場の人たちが見つめ直すことが重要

・ファイナルコメント

井上さん
・バブル崩壊後世代
・決してものを買いたくないわけじゃない、損をしたくない
・テレビCMで何をやったとしても動かない
・消費した人たちの声を聞きたい
・大前提、クチコミに耐えられる商品やサービスでなければならない

藤代さん
・大量消費をバカだと思ってる世代
・興味を持っているモノにはお金を使う

会場からの質問

クチコミのマイナスの側面を持つクライアントさんへの説明
・関心がある会社さんに対して、事例集を作ってる、それで説明する

芸能人ブログでの発言
・いいと思う、ファンにも効く、ある意味アルファブロガーも芸能人ブログも同じ(藤代さん)
・費用対効果でいくと、結構かかる、そのお金を使うんだったらやりようがある。頭の使いようがある、個人的にはどうか、と。影響力がないわけじゃないけど、仕掛けとしては「?」(本田さん)
・CM契約してるタレントさん、強要はしてないけど、自分で書いてくれる。企画としてやってる、エンタメのコンテンツになる(井上さん)

プッシュかプルか?
・完全にプルだと思う、情報がいっぱいある中でプッシュは厳しい(本田さん)



投稿者 ymkx : 2009年3月16日 21:40 |