2014年2月17日

福島県立大沼高等学校演劇部郡山公演【シュレーディンガーの猫】

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 2013年の夏、下北沢で上演した大沼高校演劇部【シュレーディンガーの猫】が3月8日に郡山で再演されることになり、再びCAMPFIREにてクラウドファンディング企画『福島県立大沼高等学校演劇部郡山公演【シュレーディンガーの猫】を成功させたい』を立ち上げることになりました。

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今回の目標金額は15万円、前回の下北沢公演に比べれば公演期間も短く場所も近いのでこの目標金額となりました。前回に引き続き、ぜひ彼らの公演を成功させるために1人でも多くのかたの支援を、心よりお待ち申し上げます。

 大沼高校演劇部には、シュレーディンガーの猫を演じ続けてもらいたいと思っていました。いや、例のNHKの番組を観た方ならご存じかと思いますが、今の2年生がキャストの中心になって引き継がれることになっていました。が、実は今回の公演、現3年生も舞台に立つとのことです。え? 3月8日ってもう卒業しているのでは、、、。まー、どちらにしてもまた彼ら彼女たちのお芝居が観れるのは嬉しい限りです。って、俺観に行くの? 行くのか?? 陽佳がそのままなんだから、観に行かなきゃだよねぇ(あのキャラクターが好き)。

 ちょっと話が逸れるんだけど、CAMPFIREでは2月14日まで『いわき総合高校演劇部「あひる月13」東京公演 〜いわきの今、を伝える〜』というプロジェクトが公開されていたんだよね。もちろんパトロンになってるし、今週金曜日のチケットも買ったよ。なんだろなー、福島県の高校生が福島の為にできることは自分たちの思いを伝えること、ましてや演劇部だったらそれを演劇という形で舞台から伝えるのが一番なんだと思う。そして、俺は自分ができる範囲でそんな彼ら・彼女たちの活動を支援する、それだけだよ。いわき総合高校演劇部の公演、どんなお話か全く予想できないけど、演劇を通して想いを受け止めたいと思います。
 ちなみに、いわきと大沼高校のある会津って遠いよなぁ。同じ福島の高校生でもまったく違うんだろうな、あの震災の受け止め方も、その後の話しも、、、。

 あ、なんだっけ、何の話しだ。あ、違う違う大沼高校演劇部だよ。えっと、リターンについては前回よりも部員・キャストの皆さんからのメッセージなどをメインにしています。詳細は、プロジェクトページでチェックしてください。てか、全キャストのメッセージ(色紙で真ん中に集合写真予定)とか、俺自身が記念で欲しいよ、、、。

 公演が行われる郡山市は、会津に行ったときに新幹線からの乗換駅で降りたくらいで、ほとんど知らない街。ここ数日の雪で福島もかなりの積雪があったようで、仮設住宅で暮らしている皆さんが大丈夫なのか心配です。郡山市民の皆様、そして避難されている皆様に、彼らの演劇がどのように伝わるのか、、、。や、伝わるよ、絶対に。そして、みんな進んでくれるはず、一歩ずつ一歩ずつね。

 あらためて、3月8日に行われる『福島県立大沼高等学校演劇部郡山公演【シュレーディンガーの猫】を成功させたい』への支援、よろしくお願い申し上げます。

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投稿者 ymkx : 2014年2月17日 14:11 |

2013年9月17日

高校生と過ごした、下北沢の夏【featuring 陽佳】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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 もう、この話題、福島県立大沼高等学校 演劇部『シュレーディンガーの猫 ~OUR LAST QUESTION~』については終わりにしたつもりだったけど、どうしても書いておきたいことがあったので再度。

 9月8日、そう2020年東京オリンピック開催が決定する5時間前に、福島をずっと見ているTV vol.28「東京に届け 私たちの夏」が放送されました。25分間で彼ら・彼女たちの想いを表現するのは非常に難しいだろう、そう考えていましたが一番伝えてもらいたいことをがっちりと伝える、素晴らしい番組でした。

 が、いや、しかし、25分間という限られた時間のために紹介しきれなかった話があったのも事実なんですよね、、、。

 そんな、この番組で紹介しきれなかった話題に触れておきたい訳です。と、書き始めると全てに触れなきゃいけなくなっちゃうので、唯一絶対にこれは触れておきたいというキャラクターについて。

 陽佳(はるか)、彼女の存在はこのお芝居の本質を物語っています。番組では原発から逃れてきた絵理と弥生を中心とした展開で語られていますが、この2人の存在を際立たせるキャラクターとして陽佳が重要な役割を果たしています。

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 生徒会にも所属し、クラスのみんなのことを温かく見守る陽佳。自ら、ダンス部を創り奮闘している最中、あの震災が起き、そして絵理が転校してきます。絵理はダンスが好きで、陽佳が創ったダンス部に入ります。原発事故から逃れてきた絵理がダンス部に入ったことにより、陽佳のダンス部は突如注目を受けます。結果的に新聞やテレビの取材までもが入ることになり、それはダンス部に対する注目ではなく、絵理に対する注目であることを受け入れざるを得ない陽佳。彼女の葛藤がこのお芝居が持つテーマでもあります。

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 陽佳は明るくはきはきとした、典型的な優等生キャラクターです。先ほども書きましたが、生徒会にも所属しており、クラスの誰もが名前すら知らなかった弥生の存在も気にかけていました。そんな陽佳が、絵理が注目されるにつれ深い悩みに包み込まれます。絵理の注目に対して嫉妬し、それまでの親友関係が崩れます。

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 絵理が単なる転校生、原発事故から逃れて来たのではなく、普通の転校生であったのならこのような問題は発生しなかったのかもしれません。この問題は当事者はもちろんですが、その周囲にも深い影響を与えている、そのことをまざまざと知らされます。そんな陽佳の存在は、やはりこのお芝居で絶対に欠かすことができないと認識せざるを得ませんでした。

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 お芝居の中で弥生が陽佳に対して自分の想いを打ち明けます、陽佳はやはり頼られる存在です。しかし、そんな陽佳がはっとするような言葉を弥生は問いかけます。心と心が通じ合う、陽佳・絵理・弥生、本来で会うはずのなかった3人が出会い、そして生まれた関係がこのお芝居の全てなんだと思います。

 ラストシーン、絵理の質問に対して弥生だけが手を上げ続けます。しかし、絵理が

「同情はいらない」

と問いかけると、絵理と弥生に続き陽佳も手を上げます。3人の気持ちが繋がった瞬間であり、Last Our Questionへ繋がるきっかけでもあります。

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 陽佳の台詞の中で、このような台詞があります。

「同情されるのはイヤ、しつこい男はキライ」

私が、一番好きな彼女の台詞です。彼女の存在なくしてはこのお芝居は語れない、その想いを込め追加でエントリーを書きました。

投稿者 ymkx : 2013年9月17日 04:21 |

2013年9月 8日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【終】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【6】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」の続きです、ラストです

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 千秋楽の翌日の8月19日、私は代々木まで大沼高校演劇部の皆さんを見送りに行きました。ずっと舞台衣装の制服か動きやすいジャージ姿しか見ていなかったので、私服の皆さんはなんだか新鮮。お芝居で使った備品や荷物を積み、部員の皆さんが乗ったバスは会津へと向かいました。見えなくなるまで手を振ってくれてありがとーう!

 高校生と過ごした、下北沢の夏。2013年の夏は、まさにそんな夏になりました。
 

 最初にも書きましたが、5月10日に福島民報に掲載された記事【今を生きる 避難者の思い 舞台に 下北沢(東京)で8月公演 被災者支援団体 橋渡し】を読み、私はこのようにツイートしています。

この記事を読んだ瞬間、自分がこの公演を手伝わなくてはならないと確信したんだよなぁ。なんだか、もうすごく前の話に感じてしまう。そのくらい、今年の夏は長かったです。ちなみに、その流れは自分のツイートを追っかけたまとめがありますので、ご覧頂ければ幸いです。

福島県立大沼高校演劇部東京公演【シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~】 [togetter]

 福島のこと、そう原発問題に起因する様々なことはずっと気にかかっていた。でも、自分が何ができるのか、そして何をしたらいいのか、全く回答は出ていませんでした。
 このお芝居は福島の今を伝えています。福島の今とは言っても、もっと多くの困難な問題を抱えていることは事実です。でも、このお芝居が福島の今を考えるきっかけを与えてくれるはず、そう考え私はこのお芝居を成功させることが、今の自分にできることだと考えました。

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 ラストシーン、絵理がみんなに質問を投げかけます。

「同情はいらない」
「どんなことがあっても負けない」
「それでも、他人には優しくしたい」
「絶対に、忘れない」

舞台にいる8人全員の手が上がります。そして、絵理から最後の質問が投げかけられます。

「うちも弥生ちゃんも、ちゃんと生きていけると思う人」

絵理をはじめとして7人の手が上がりますが、弥生は背を向けうつむいたままです。津波で家族をなくし、原発から逃れてこの地にたどり着き、生きる気力すら失っていた弥生。長い沈黙と葛藤の後、弥生の手が上がったとき、壇上にいる8人だけでなく、観劇している全員が心の中で手を上げ舞台は幕を閉じます。このお芝居を観た全ての人が「絶対に、忘れない」、そう心に誓った瞬間でもあります。

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 このお芝居、「シュレーディンガーの猫」が、なぜ高校演劇東北大会で評価されなかったのか。高校演劇の世界を全く知らない立場ではありますが、そのことについて考えると一つの結論にたどり着きます。高校演劇の世界の評価基準では計ることができなかった、それに尽きるのではないかと考えています。
 大沼高校演劇部は、小劇場の聖地である下北沢での公演を成功させました。高校演劇と小劇場演劇、全く違う世界であり、どちらがどうと言うつもりはありません。ただ、一つ言いたいことは、彼らの芝居が下北沢の地において連日満席であったこと、それだけです。

 願わくば、大沼高校演劇部には『シュレーディンガーの猫』を演じ続けてもらいたいと考えています。震災から2年半、今年演じた中心である3年生は来年はいません。今年の2年生が来年の中心になり、その時の『シュレーディンガーの猫』を演じてもらいたい。再来年も、その次も、、、福島の問題があり続ける限り、このお芝居を演じ続けてもらいたいと想っています、あくまで個人的な意見ですけどね。でも、続けてもらいたいなぁ、、、。あ、次は決まっているんだったね。

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 最後に、自分が大好きなシーンの写真を載っけまーす。シュレーディンガーの猫は、原発事故に影響を受けた高校生の話しが中心ではあります。でも、彼らだって、いつもそのことに捕らわれているわけではありません。いろいろな形の表現がありますが、シュレーディンガーの猫の中で素直に高校生が示した日常として、このシーンが大好きです。や、こんな日常なんて、あり得ないって言えばあり得ないんですけどね。本を書いた佐藤先生が盛り込んだそのシーンが、私は何よりも大好きでした。

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 ありがとう、大沼高校演劇部。これからも、君たちが伝えてくれたことは忘れません、絶対に、、、。

投稿者 ymkx : 2013年9月 8日 00:25 |

2013年9月 7日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【6】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【5】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」の続きです

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 最終公演が終わり、この日の夜は今回の大沼高校東京公演を企画したウシトラ旅団の報告会が同じ下北沢のCom Cafe 音倉で行われます。大沼高校演劇部の皆さんも打ち上げとして参加しました。今回の公演を裏で支えてくれた皆さんを前に、部員の皆さんが勢揃い。千秋楽後ということもあり、みなさんリラックスした表情ですね。

 ウシトラ旅団の活動報告会に続き、被災者・避難者による現状報告会であるトークセッションが行われます。ウシトラ旅団は東日本大震災・原発事故による被災者・避難者を支援している団体で、支援活動に関わる皆さんが登壇します。大沼高校関係者としては、演劇部顧問の佐藤先生とこのシュレーディンガーの猫というお芝居ができるきっかけとなった演劇部OGの坂本さんが登壇。この芝居がどのような経緯で生まれ、そして下北沢で公演するに至ったのか語られました。

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 報告会、そしてトークセッションが終わった後は、JAZZライブ(湊孝夫pf、成重幸紀b、三槻直子vo)が行われました。長い公演を終えた部員の皆さんも、素晴らしい音楽に癒やされます。私自身、普段下北沢で音楽ライブにはよく行きますが、実はJAZZのライブは初めてだったり。JAZZライブも、いつも聴いてるライブとは違いますが素晴らしいですねー。

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 イベントのラストは部員の皆さんが勢揃いで記念撮影、みんないい顔してるなぁ。

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 イベント終了後に、公演期間中に劇場に掲げられていたのぼりが、部長さんに手渡されました。

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 これで福島県立大沼高等学校演劇部東京公演に関する全イベントが終了、小屋入りから5日間本当にお疲れ様でした!!

高校生と過ごした、下北沢の夏 【終】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」へ。

投稿者 ymkx : 2013年9月 7日 05:11 |

2013年8月30日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【福島をずっと見ているTV vol.28「高校演劇部・最後の大舞台」】

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 高校生と過ごした、下北沢の夏 【5】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」でも紹介しましたが、千秋楽公演の後にテレビ取材が行われました。番組名は『福島をずっと見ているTV』(NHK Eテレ)、9月8日0:00から25分番組で【vol.28「高校演劇部・最後の大舞台」】というタイトルで放送されます。

 実はこの番組のディレクターの方、下北沢の公演が始まる前から彼らに密着しその姿をカメラに収めていました。自分もかなり長時間彼らと一緒にいたつもりですが、このディレクターの方は私を遙かに超える時間密着していたようです。詳細はぜひ番組を見てください。あれだけの長時間の映像をどのように25分間にまとめたのか、しっかりと番組を拝見させて頂きたいと思います。彼らが何を想いそして舞台にたったのか、そして、それがどのように観客に伝わったのか、、、。

 というわけで、テレビ取材の模様を写真でお送りします。

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投稿者 ymkx : 2013年8月30日 10:49 |

2013年8月24日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【5】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【4】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」の続きです

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 3日目の8月17日は所用で裏方のお仕事はお休み。というわけで、いきなり8月18日千秋楽。が、前日になって、十分刷ったはずのパンフレットが足らないことが判明。朝一で会社に向かい、足らない分のパンフレットを印刷します。急いでパンフレットを会場に持っていくと、今度は顧問の佐藤先生のメガネが破損してしまい修理をして欲しいとか、うわーい。

 小劇場楽園から近い纏オプティカルさんに駆け込み、事情を説明して修理を依頼。結構大変かと思いましたが、そこはプロフェッショナル、必要なねじをささっと取り出し5分で修復完了、助かったああああ。直してもらう間にお芝居の話しをしたら、「話を聞いただけで泣けるね、、、」とか言われました、ええ泣けます、、、修理ありがとうございました!

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 で、急いで劇場に向かうと今度は、小劇場楽園から報告会のある音倉までの地図を刷り忘れていたことが判明、、、。再度、会社に戻りソッコーで地図を印刷(データは作成済みだった)。そんなこんなで、ラストステージ開場時間が迫ります。写真は開場10分前の劇場前の状況、大行列です、、、。

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 開場と共にどんどんお客さんが会場に入ります。さすが千秋楽、一気に席が埋まっていきます。開演10分前、Tシャツカンパを終了し劇場前に上がるとまだ行列が、当日券を求める人たちの列とのこと。何とか当日券の皆さんを捌ききり、予定より少し遅れてラストステージがはじまりました。最後の最後なのでどこかに紛れ込んで観たかったのですが、会場にそんな余裕は全く残されておらず、会場外で待機することにしました。

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 水曜日から5日間、本当に部員の皆さんは頑張りました。時期的に最も暑く、待機するのも大変な環境でした。でも、昨年12月に行われた東北大会から仮設住宅の集会場など様々な場所で「シュレーディンガーの猫」を演じ続け、最終的に演劇の街・下北沢で行う最後のステージです。全てのキャストが、それぞれの想いをぶつけることができたステージになったはずです。

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 17日の大沼高校単独公演の際は、公演終了後にアフタートークが行われましたが、この日の公演終了後は某テレビ番組の収録が行われました。たくさんのテレビカメラに取り囲まれて、また、全ステージが終わったばかりということもあり、なんだかみんな疲れ切っていましたね、、、。

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 番組の収録も終わり、最後となるお客様のお見送りです。本当に多くのお客様に声をかけて頂きました。

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高校生と過ごした、下北沢の夏 【6】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」へ。

投稿者 ymkx : 2013年8月24日 16:08 |

2013年8月23日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【4】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【3】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」の続きです

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 2013年8月16日、この日に京都にいないのは何年ぶりなのか。大学時代を京都で過ごしていた自分にとって、五山の送り火は特別な存在。ここ数年は毎年Ustreamで五山の送り火を生中継していました。が、今年は下北沢でこの日を過ごすことになります。

 公演2日目、引き続き真夏の暑さの中、2回の公演が行われます。13時、17時のどちらもチケットは完売しており、この日も満席状態で公演は行われました。Tシャツカンパの部員もかなりこなれてきたなぁ。

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 そして、会津若松ザベリオ学園高校の賛助公演はこの日まで。ラストステージの前には、演劇部の皆さんからウシトラ旅団の皆さんへ感謝の気持ちが伝えられました。

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 最後のステージが終わると、ザベリオの皆さんはこの日のうちに会津に帰るため、大急ぎで帰り支度を整えます。電車の時間が迫る中、劇場の外で改めて関係者の皆さんに挨拶し、走りながら下北沢駅に向かいました。お疲れ様でした! 素晴らしい公演をありがとう!

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 この日2回目の「シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~」は客席から観劇。最前列の一番端、目の前から観る彼らのお芝居にまたもや涙、、、。4日間7公演、内容はもちろん変わらないけどお芝居としては全くの別物です。彼らはこの公演の期間中もどんどん成長していきます、より完成度の高いお芝居を目指して。(何度も観ているはずなのに、このシーンが、目の前すぎでかなり驚いた、、、↓)

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 公演終了後は全員揃ってのミーティング、容赦ないダメ出しがよりよいお芝居を作ります。そして、公演は折り返し地点を迎え明日からは大沼単独の開催、公演終了後にはアフタートークを行うとのことでその段取りが話し合われました。

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高校生と過ごした、下北沢の夏 【5】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」へ。

投稿者 ymkx : 2013年8月23日 06:44 |

2013年8月21日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【3】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【2】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」の続きです

 2013年8月15日、ついに公演初日を迎えました。11時に劇場入りと聞いていたので、ちょうどに小劇場楽園に行くとすでにキャストの皆さんは劇場で最終チェックを行っています、気合い十分です。私は1年生の部員の皆さんと共にパンフレットへアンケートとチラシの折り込み作業を行い、それぞれの座席へ。あっという間に時間は過ぎ、開場時間を迎えます。そして、事前に公演期間中に担当を割り当てられていなかった私に役割が申し渡されました。

 申し渡された役割はカンパ係、、、元々クラウドファンディング担当で支援を募っていたわけですが、公演中も皆さんからの支援を募る役割になりました。とは申しても、高校生のお芝居ですから当然カンパの担当も高校生にやってもらいます。

「2000円以上のカンパでTシャツ1枚をお渡ししています」

簡単な台詞を作り、1年生部員の皆さんにやってもらうことになりました。4日間の公演期間中で完売とまでは行きませんでしたが、目標を上回るカンパを支援頂くことに成功しました。本当にみんな頑張ってくれました。

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 そして、いよいよ初演が行われます。この日お昼の公演のチケットは完売、満席の中まずは会津若松ザベリオ学園高校の「彼女の旋律」が上演され、10分間の休憩を挟み大沼高校の「シュレーディンガーの猫」が上演されます。初演は私も客席の裏手から観ていたのですが、初めてにもかかわらず最高の上演となりました。実際に観て頂いたお客様の反応も上々、予想を上回る数のアンケートを記入頂き、劇場の外では出演者に多くの声をかけて頂きました。

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 初日と2日目は、「彼女の旋律」と「シュレーディンガーの猫」の2本立ての為、舞台裏は大混雑。ザベリオ上演中、大沼の皆さんは楽屋に入ることができない為、劇場脇で待機しています。公演直前は緊張するものかと思いきや、みんなリラックスした表情で雑談をしています。ちなみに聡美役の子が確認しているのは、舞台で使用する消え物(小道具)のポッキー。この日も猛烈な暑さで、ポッキーのチョコが溶けてしまっていることが発覚した瞬間です。実際、この後のステージではポッキーがひっついてしまい、大量に引っ張り出されてしまうハプニングが、、、。

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 大きなトラブルもなく、初日の2ステージが終了。舞台終了後にはミーティングが行われ解散したのは20時頃。部員の皆さんはもちろんですが、スタッフも疲労困憊で早々と解散となりました。私は一旦会社に戻り仕事を片付け自宅に帰ったのは23時過ぎ、疲れ切っていたためご飯も食べずに寝てしまいました。

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高校生と過ごした、下北沢の夏 【4】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」へ。

投稿者 ymkx : 2013年8月21日 22:36 |

2013年8月20日

高校生と過ごした、下北沢の夏 【2】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【1】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」の続きです

 2013年8月14日、最高気温34℃と真夏の天気の中、私は11時過ぎに小劇場楽園に入りました。前日に行った照明の調整が行われたり、DVD撮影用のカメラのセットアップ、そして、皆さんを迎えいれるスタッフのミーティングが行われ一息ついた頃、彼らが下北沢に到着しました。

 大沼高校とザベリオ学園の部員が小劇場楽園に入ると、早速舞台に立ち位置や実際の空間を確かめます。小劇場楽園といえばあの柱の存在、高校での練習でも柱自体は認識した上で稽古をしていましたが、実際の柱は当然ですが堅く、その存在は想像以上だったようです。また、客席との距離の近さにも驚いていました。劇中に舞台ギリギリに座るシーンがあるのですが、ちょっと気を抜くとお客さんに当たってしまうような距離。そして、このお芝居ではメイン側ではなく柱の後ろ側の空間も舞台として使うのですが、メインとサブの通路の狭さにも戸惑っていました。

 それでもそこはなるようになるしかない訳で、短い時間で舞台の状況を確認すると、休む間もなく夜まで場当たり(立ち位置、場面転換、音楽、照明などの確認)とゲネプロ(本番と同じ条件で行う通し稽古)が行われました。 

 会津若松ザベリオ学園高等学校演劇部『彼女の旋律』ゲネプロの模様を写真で送ります。

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 続いて、福島県立大沼高等学校演劇部『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』ゲネプロの模様を写真で送ります。

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 朝、会津若松を出てからバスで上京し下北沢入り。リハーサルがスタートしたのが午後2時で、大沼高校のゲネプロが終了した頃には午後8時を回っていました。スタッフから確認事項などが伝えられ、明日からの本番に備えます。宿泊場所は電車で15分ほど、この日から5日間電車で下北沢で通うことになります。突然、東京のしかも小田急線なんて乗って大丈夫なのだろうか、、、。

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 ちなみに、私は楽園を後にした後、パンフレットの修正作業を続けました。ああいうものって、なんで印刷した後に修正が発覚するんだろうなぁ、、、。深夜まで修正作業、というかプリントアウトを待っているうちに床で轟沈。気づいたら公演日の朝を迎えていました。

高校生と過ごした、下北沢の夏 【3】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」へ。

投稿者 ymkx : 2013年8月20日 12:24 |

高校生と過ごした、下北沢の夏 【1】 「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」

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 昔から思い立ったら即行動しちゃいます。本を買って感動したら著者に会いに行くし、ドラマで感動したシーンがあったら、ロケ地を探し出して観に行っちゃう。よく考えたら高校も大学も何かがきっかけで思い立ち、結果的にそこに通ってる。ああ、そうだ東京に来たのだって、下北沢で会社作ったのも同じなんだよね。

 そんな俺が久々に動きました。下北沢情報サイトを運営していることもあり、下北沢のニュースは常にチェックしているのですが、5月にこんな記事を見つけたことがきっかけです。

今を生きる 避難者の思い 舞台に 下北沢(東京)で8月公演 被災者支援団体 橋渡し [福島民報]

きちゃいました即行動センサーにビビっと。記事の内容から高校よりもウシトラ旅団なる組織にアプローチする方がよいと判断、Facebookページを発見したのでそこからメッセージを送るとすぐに返事がきて会うことになりました。

 最初は下北沢の公演のお手伝いとメディアとしての協力を申し出たのですが、福島から高校生を呼んでの公演、何となくお金の問題がありそうな気がしたので思い切ってクラウドファンディングでお金を集めてみないかと提案。やはり、そこが最大のネックであることを打ち明けて頂き、それならとクラウドファンディングプロジェクトの立ち上げに突き進みました。

 でも話を聞いた上で考えれば考えるほど、大沼高校演劇部・ウシトラ旅団・俺の関係がなんともわかりにくい。さらに、賛助公演で会津若松ザベリオ学園高校演劇部も来る、、、。クラウドファンディングはわかりやすさが重要。どんなにすばらしいプロジェクトでも、見る人に理解をしてもらえなければどうにもなりません。特にそのプロジェクトを動かす母体がわかりやすくなければいけません。そのあたりをなんとか整理をしてCAMPFIREに投稿、その日のうちにCAMPFIREから詳細を送ってくれと連絡があり、昨年の元嶋プロジェクトに続き2回目となるクラウドファンディングの準備が始まりました。

 この時点で私は大沼高校演劇部の皆さんに会っていません、会津は近そうで遠い、、、ちょっと行ってくるということができない距離。ただ、ウシトラ旅団の皆さんは公演も見ているし、部員の皆さんといろいろ話もしている、とにかく彼らからいろいろな話を聞くしかありません。プロジェクトを書き進める中(CAMPFIREでは初期の審査にとおった後、公開用のデータ作成が必要なのです)、スマホで撮影した公演データを観る機会がありました。スマホで、しかも手持ちで撮った写真なので、画としてはどうしようもないのですが、台詞はキッチリ聞き取れます。泣けました、泣けたというか号泣です。自分が考えていた以上のとてつもないメッセージが伝わってきました。このお芝居は絶対に成功させなければいけない、そのためにもクラウドファンディングのプロジェクトも成功させなければいけない、その映像を編集しプロジェクトの動画としてプロジェクトのデータが揃いました。

 2013年7月17日、クラウドファンディングプロジェクト『福島県立大沼高等学校演劇部東京公演【シュレーディンガーの猫】を成功させたい』がはじまりました。初日に29,000円、2日目で80,000円、出だしは順調でしたがそこからが伸び悩みます。状況が急変したのは7月31日、一気に251,000円に到達すると、日に日に支援金額は増え8月5日に目標額の350,000円を超え、最終日となる8月9日に433,500円のファンディングに成功し、プロジェクトを成立させることができました。

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 それと前後する8月6日、私は会津に行きました。大沼高校で両校の通し稽古が行われ、プロデューサーと照明担当(この2人はプロフェッショナルです)が打ち合わせをするとのこと。このチャンスを逃すと彼らが下北沢に来るまで会うことができない、仕事の都合を付けて私も会津に向かいました。
 大沼高校のある会津美里町は、会津若松市の南西に位置する人口22,500人ほどの町。田んぼに囲まれた、どことなく自分の出身地と同じ様な雰囲気の町でした。しかし、明らかに自分の町とは違うものがあります、『楢葉町宮里応急仮設住宅』そんな交通案内板がそこにはありました。看板の指す方向を眺めるとたくさんの仮設住宅が並んでおり、瞬間的に福島の現在進行形の状況を知ることになります。
 ちなみに、楢葉町宮里応急仮設住宅では5月8日に大沼高校演劇部の公演が行われています。その時の模様はこちらのブログをご覧下さい、仮設内で演劇公演[楢葉町宮里応急仮設住宅 自治会ブログ]。本当に素晴らしい公演だったようです。

 この日、会津地方は涼しい天候でしたが、練習が行われていた体育館は熱気に包み込まれていました。そこには下北沢にある小劇場楽園を模した空間が作られています。我々が到着してすぐに、大沼高校演劇部と会津若松ザベリオ学園高校演劇部、両校の通し稽古がスタート。まずはザベリオの「彼女の旋律」、この作品も避難している学生とのお話。タイトルにもなっている"彼女の旋律"が本当に美しい作品でした。

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 続いて大沼高校の通し稽古。取材目的できているので写真を撮りながらでしたが、、、もう、ダメです。事前に何度も公演映像は見ていたのに、それでも涙無くして観ることができないお芝居でした。

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 お芝居がなぜ目の前で見ることが最大の価値でありつづけるのか、その空間の空気ですよ空気。シーンが進む中で、状況が変わるじゃないですか、その時に明らかにその場の空気が変わるんです、鳥肌が立ちます。この通し稽古で、その空気が変わる瞬間を体感してしまって、もうこれは絶対に観た人に伝わるお芝居だと確信しました。

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 そして迎えた8月12日、下北沢の小劇場楽園で最終ミーティングが行われ、13日には照明セッティング、14日には両校部員が小屋入りし、暑くて熱い「高校生と過ごした、下北沢の夏」がはじまりました。

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* 高校生と過ごした、下北沢の夏 【2】「福島県立大沼高等学校演劇部東京公演 『シュレーディンガーの猫 ~Our Last Question~』」へ。

投稿者 ymkx : 2013年8月20日 06:03 |