2009年3月 2日
パネルディスカッション 「ルマンの魅力」
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コーディネーター 両角 岳彦
パネリスト 寺田 陽次郎(ACO JAPAN)
関谷 正徳(エムアール)
伊藤 大輔(プラスデー)
柿元 邦彦(東海大学)
・両角さん、サーキットで声を聴いたことがあるだけだったけど、こんな人だったんだ、ルマンは長らく取材を続けてるそうです
・柿本さん、ああ、今は東海大学の教授なんだ、ルマン計八回参戦
・寺田さん、ACO JAPANの社長でもあるのか。まー、ミスタールマンだしな、ルマン3回のクラス優勝、29回の出場、、、
・関谷監督、言わずもがな、マクラーレンF1で優勝してるからのぉ、12回の出場
・伊藤大輔、すごい違和感があるな色々な意味で、昨年DOMEから初参戦
・夏至のお祭り
・ヘッドランプが信用ならなかったから、、、とか
・難しさ、コース、1年に1度だけ現場で暮らす日々
・難度の高さ、それが、挑戦する価値
・トップは5000km越え、、、
・ドライバーの視点から
・大輔
・事前にゲームで、、、
・レンタカーでサーキットを走る
・テストデー、一般道も使ってるので路面が荒れてる、しかも雨、、、ドライビングが難しい、初日からショックを受けた
・大輔による映像に合わせたコース説明
・映像では簡単そうなんだけど、どうやらそんなことはないらしい
・一般公道が全体の60%オーバー? でもって、ルマン専用が20%くらい? ふつーの交差点90°曲がるみたいなのあるし、それぞれでグリップが違う点が難しい
・走る機会の少なさは大きなポイント
・寺田さん1974年、、、歴史を感じる
・6kmの直線、405km/h、、、昔のルマンのコースにあった、レッドゾーン1分まわしっぱなし、車がキツイ、タイヤがキツイ、バースとしたり
・サーキットは改修しているけど、基本は変わっていない
・6kmのストレートは、車も人も限界を超えていた、だから消えてしまった
・シケインに加えて、高度を3m削った
・Cカー時代、関谷さん
・マクラーレンGTRの予選タイムは4分弱、その前に乗っていたゼロテンは2分半を切ってた
・性能曲線がフラットになる、、、そんなサーキットは日本にない
・速さには慣れるけど、タイヤが常に心配だった
・雨が降ると本当に恐ろしい
・勝ったときのレースはほとんど雨、でも、それは恵みの雨だった
・エンジンは何となくイメージ沸くけど、駆動系のストレスが想像外の世界
・80数回やっているブランド
・日本のサーキットは50年くらいのモノもあるけど、50回大会といったようなレースが存在しない
・日本のレースは苦しいときに、新しいものに言ってしまう
・ルマンは何があっても続けてきた、、、
・うーん、これは説得力がある
・お祭りもしながら、チャレンジャブルなコース、、、
・日本でも出来るはずだが、、、公道レースは日本ではやらせてもらえていない
・車を走らせている側、柿本さん
・昔は年1回というのは厳しかったけど、今はシミュレーションなどが出来るのである程度フォローできる
・ただ、公道、そして交差点などを通ることはとても難しいだろう
・ダウンフォースを減らす方向のサーキットなので、入力的にはきつくない
・最高速で50秒間、エンジンはベンチでテストできる、やはりミッションやクラッチなど駆動系への入力が厳しい
・ブレーキが冷えすぎる(イメージわかねぇ)
・縁石を使う、レギュレーション違反(ホワイトラインカット)、しかもアンダーパネル痛める
・最近はゼブラがのこぎり形だし
・ハードは壊れないように作れる
・でも、ドライバーがハードを走らせる、そうすると想定外のことが起きる
・最近のトップは、そのようなドライバーの動きに対しても、必ずピットに戻ってこれる、、、そこまで考えるか
・さらに、グラベルに入っても石が勝手に外れる、、、あうでぃーめ!
・クラッシュしてもエンジンが死ぬことはない、、、あうでぃーめ!!
・技術的に壊れない車、それをさらに越えるダメージコントロールが出来る創りが重要
・何かあることを想定している、何かあっても何とかなるように
・ル・マンで暮らす(過ごし方)
・昔に比べると今は簡単
・ケータリングでさえお願いできない
・日産ドライバーが、マツダにお世話になることなんて
・ポルシェからバッテリーを借りたり、、、数年したらそんなコとしてくれなくなったけど
・ピットがホントに使えなかったから、町中のマツダのディーラーに車を持ち込んだ
・ホテルがない、生活することが難しい
・今はそんなことなく、お金さえ出せば楽に暮らせる(笑)
・ピットとサインボードが離れていた、、、連絡できない、昔は無線がなかった
・去年のルマン
・アウディほどじゃないけど、ちゃんとしたホスピタリティは揃っていた
・10年くらい前から、そのくらいの環境が揃ってきた
・医者がレースに入ってきてから、医学的に色々レギュレーションが変わってきた
・キャビン内の温度規定、エアコンを入れるとリストリクターを広げられる
・新人メカニックは、水曜日に倒れる、そのくらいに倒れる(笑)、飯を変えておく、医者を呼んでおく
・今はスプリントの24時間、昔はマシンの信頼性の問題が有ったから落として落として走っていた
・一般道の振動が蓄積する
・昔は指が疲労骨折したり、、、まめが出来たり
・関谷さんの時はHパターンシフト、、、パドル、パワステなら4スティンとは可能なのかもしれないけどイメージできない
・タイヤ性能も良くなってきている、パワステをつけないと走れない、でも結果的に速く走らなくてはいけなくなってきている
・ストレートが長いので緊張感はあるけど、心拍的には落ち着いてる
・ただ、他のサーキットに比べると緊張感が凄まじい
・心拍を上げないようにしないと持たない
・将来のル・マン
・エンジン排気量の削減
・ハイブリッドの導入
・ACOはレースの必要性を問うている
・なぜルマンが必要なのか
・エネルギー有限説その中で自動車レースはどうすべきか
・ガソリン量の制限、燃費の向上
・欧州ではレースに対する理解が深い
・化石から電気、そしてソーラーへ
・新しいパワープラントに関しては寛容
・新しい駆動方式についても寛容
・近未来のエンジンについては、とても寛容
・エネルギー回生はブレーキのみ、タイヤは4つ(笑)
・ディーゼル、ハイブリッド、、、ACOの努力、それにメーカーは応える価値がある
・テレビCMをどれだけ打っても意味がない、F1では量産車とかけ離れすぎる
・アウディはそのあたりを理解している、自社のイメージとルマンをうまく結びつけられている
投稿者 ymkx : 2009年3月 2日 17:06 |
GTドライバーの生理学
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西台整形外科
高橋 規一
・SGT専属ドクター
・様々な問題、各サーキットでの対応の違い
・問題点は車だけじゃなく、ドライバーにも現れる
・スポーツ医学、特に「プロ・モーター・スポーツ医学」の観点からGTレースを見る
・ある意味、F1を越えてしまっている
・F1ドライバーの心拍数は、1995年と2006年ではあまり変化は無い
・心拍数の変化はドライバーの状況を心配するのもじゃなく、ドライバーにプッシュしろと指令を出すため、、、そうなんかい
・心拍数ではなく、心電図をとらないといけない
・2008年1月のスパンテストからホルター心電計による持続記録、心拍数だけではなく、心電図波形で心筋虚血などを監視
・防水型心電計、熱中症発生時に冷水シャワーを被っても大丈夫なもの
・テストドライブでも脈拍数200を越えてる
・生理学的最高心拍数、スポーツ生理学では220-年齢、年齢が関係有るのは心筋が年を経る毎に劣化
・これを越えた心拍数が20分以上も持続することは「危険」である
・度々スパイクによる不整脈が見られる
・スピードと脈拍の関係、緊張度によって影響が見られる
・不整脈発生ポイント、ハード・ブレーキングの直前
・SGTはFormulaよりもリスキー、これが原因か
・12人中11人、非病的不整脈が出現、内1人は危険な不整脈が、、、
・ブレーキングを開始する直前
・SGT熱中症対策
・年々、ドライバーの装備は重装備になっている
・クールスーツ使用時のGTドライバー環境
・温度よりも湿度を下げることが重要
・コックピット温度を下げても、体幹温度は変わりない
・シート通風
・通風式ヘルメット、レギュレーションで穴を空けられない
・超小型温度・湿度センサー&ロガー
・2008年
・路面温度、もてぎよりセパンの方が高い
・鈴鹿1000kmは予想外に涼しかった、ココに合わせて色々な機器を設定したのに、、、
・そして、クールスーツユニットが冷やしすぎてしまった、、、
・Air放出式クールユニット、レギュラースーツよりもかなり快適
・ルマンの6日後セパンで採決して、約1ヶ月後まで追跡調査、
・CK(CPK)の推移、なかなか下がらない
・ドライバーはじっとしてられない、すぐにトレーニングに戻ってしまう、そのことが原因か?
・去年は短いインターバルでのレースが見られる、そのことで回復が遅れているのでは
・過密スケジュールは問題
Q&A
・ドライバーの寿命への影響
・一般的なスポーツ医学では、心筋細胞の寿命は200年、それがだんだん減る、でも実際の所は分からない
・ヤマハ木村氏
・運動能力への影響
・極限状況では、インプットが絞られる、動体視力は慣れ、水分補給を忘れてしまう
投稿者 ymkx : 2009年3月 2日 15:34 |
ルマンプロトタイプの空力
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童夢
奥 明栄
・DOME S102
・ル・マンのコース特性
・スパ、富士、菅生、3コースを足しても叶わない長さ
・平均速度の高さ、特殊な超高速サーキット
・最高速度335km/h、ストレート区間65%、スロットル全開率70%
・LMP1、ルマン仕様とH/D仕様
・LMPはFormula CarやGTに比べてL/Dが高い
・ルマン仕様はレスダウンフォース、F3のCdでGT以上のCL
・OPEN or CLOSED?
・これまではOPEN
・様々な観点から比較
・空力はCLOSED、重量はOPEN、重心高もOPEN、剛性はどちらも十分だがCLOSEDに分、コックピット環境はOPEN、スタイリングはCLOSED、開発期間・コストに関してはOPEN、レギュレーション方向性はCLOSED
・迷わずCLOSED、空力の利点を最大限評価
・風洞実験の結果、有利な大きさ
・リアのアクティブセンターはS101.5と同一
・ホイールベースを伸ばしてフロントアクティブの1を離す
・結果的にレギュレーションギリギリの全長、フロントオーバーハングもある程度確保
・重量とタイヤ前後配分、重心をS101.5より下へ、そして前へ
・前タイヤサイズを大きく、リアタイヤと同一も考えたがルマンでは空力的な観点から小さめに
・フロントフェンダーとモノコックの間の空気の流れ、リアウイングに如何に流すかが重要
・マシン下面の空気の流れ
・アンダーパネルのスプリッタ上部に流れる空気を如何に側面に追い出すか
・スプリッタ上部の断面積
・パッケージレイアウト城のポイント、カウルの整流効果
・フロントアスクルセンター、フットボックスを上部に
・リアカウルデッキとリアウィングに囲まれた断面積をどれくらい取ることが出来るか
・ドラッグは9%減らして、ダウンフォースは18%向上、全体として32%のL/D向上、8%重心を前に(48:52)
・フロントを如何に活用できるかが、空力コンセプト
・プジョーと並ぶ、最高速
・しかし、ラップタイムは10秒遅れ、
・一番の違いはシケインからの立ち上がり加速、ここで大幅に引き離されてしまう
・08→09 レギュレーションの変更
・エンジンエアリストリクタサイズの見直し、ディーゼルのリストリクタを絞る
・リアウィングサイズの小型化、コーナリングスピードの抑制、リアのダウンフォースが抑制される
・スキッドブロック断面計上の見直し、スピン時の離陸現象を防止(低減)、昨年離陸事故が多発したため
・スキッドブロックの断面を逆台形状から、逆円弧状にし、スピン時のマシン下部への空気の流れを容易にする
・S102にとっては、有利なレギュレーション変更だったが、、、
・経済状況的に今年の参戦は取りやめ、、、
・ただ、今後もル・マンが無くなることはないので、来年以降、、、
Q&A
・NISMO飯島氏
・姿勢変化に関する苦労点について
・200M前にいる車の影響も受ける、アンダーパネルなど
・NISMOかみやま氏
・風洞実験、スケール風洞から実車に適用する際の話し
・そのまま適用している、最適解ではないかもしれないが、数値を加減することの方がより難しい
投稿者 ymkx : 2009年3月 2日 15:33 |
東海大学ル・マンチャレンジ
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知東海大学工学部
動力機械工学科
林 義正
・学生チームとして初めて
・文化・教育面からのモータースポーツ
・知的能力はあるが、実現能力が備わっていない
・実現能力を慣用する新しい工学教育、学生の知的好奇心を刺激するテーマ、真のものづくり教育
・新しい工学教育発想の原点
・演繹的な教育から機能的な教育を志向
・ル・マン挑戦の意義
・夢、挑戦、感動
・課題突破力の涵養
・モータースポーツの原点
・学生のプロ集団、ル・マンカー開発プロジェクト
・マネージャー、エンジン、ボディ、シャシー、人間工学、走行性能解析、各班
・単年でリセットしてしまう
・技術トランスファー、ドキュメント、マントゥーマン、ハードウェアそれぞれによる伝承
・YR40T、産学連携で開発
・先行研究実験車両にて実験
・2005年5月にSUGOでシェイクダウン
・2006年11月にFSWで公開高速走行
・データ取りの練習
・前後左右加速度の2積分で得られる走行軌跡など
・CFDによる空力解析
・人間工学的に検討されたコックピット周りの設計
・人間の出す熱や動体視力の研究、様々な人間工学的見地
・2008年1月15日に、クラージュオレガベースでマシンを組み始める
・安価に
・学生の手作りハーネス、ル・マン中一度もトラブルを起こさず
・2008年4月24日メディア発表、まだ、マシンは動かず
・エンジン制御とミッション制御、それぞれのコンピュータ制御も学生が
・実際のレース、ピット作業も学生が
・地元メディアがたくさんやってきた
・リタイヤ原因
・トランスミッション入力部
・ドライブベベルギヤとドリブンベベルギヤ
・ギヤオイル温度の上昇
・ベアリングがただれてしまい、摩擦が高まり、さらに温度が上昇し、、、
・結果としてドライブシャフトが落ちた
・学生チームによる、ル・マン挑戦の成果
・当初は実現不可能と思われていたが、実現したことにより、学内に大きなインパクトを与えると共に、学生にエンジニアとしての生き方を教えることが出来た
・課題突破力のある学生の育成、社会に通用する常識、学科内の活性化と求心力の誕生、大学内の協調体制の醸成と組織力の発揮、支援企業のイメージ向上
・大学は知名度が上がった、が、プロジェクトへの還元は、、、
[Q&A]
・BMW山根氏
・これからチャレンジしてみたいことに対して、業界からの支援について
・お金がない、、、ココで育った学生が企業に入っていく、大学のような中立的な組織へ金銭的にも技術的にも支援しても雷害
・大阪産業大学石井氏、2級整備士の育成をしている
・全体の予算、学生が出来ることと外注すべき事
・エンジンは産学連携でタダ、シャシー造りの大半は先生の別のプロジェクトのロイヤリティ、そこから企業の支援金、大学のOB・OB企業からの支援金、結果的に企業がやる10分の1程度
・非常に精度を要するモノは外注、エアリストリクター。ただ、出来るモノは全て自分で
・ホンダ宗村氏
・企業と大学のレースでの違い、企業へのアドバイス
・一番の違いは時間の使い方、プロは時間の使い方が全く違う
・モータースポーツは情熱、そこに大きな意義がある、どんなに不況になってもめげないでもらいたい
投稿者 ymkx : 2009年3月 2日 15:31 |